フジミ 1/700 戦艦大和

IJN Battleship Yamato  Fujimi  1/700



先輩:(シャカシャカシャカ)・・・やれやれ、今年の夏はいやに日照時間が少な かったですねぇ。プラモ製作どころか不作が心配になってきましたよ。

私:こんちはーッ!
先 輩:・・・おや、久しぶりですね。夏の疲れで、十万億土・・・ではなく、8大地獄巡りへ旅立ったかと思ってましたが・・・非常に残念です。

私:ノックをすべ きだったかな? メタルボ〜イ♪  ・・・と、最近色々と忙しくて・・・
先輩:何、趣味なのだから別段かまいませんよ。他にやる事があるならそちらを優先すべきです。・・・で、今日は何 を作りに来たのです?


プラモ世界の軍艦・えらび方つくり方
(立風書房/ジャガーバックス)

私:ふっふっふ。フジミの1/700 戦艦大和です。艦NEXTシリーズ。一昨年発売された時、チョー話題になったパチ組みキットですよ。溶剤でラリパッパせず作れるスケール物な んて画期的(?)じゃねぇすか!ち なみに売れ行き絶好調で、フジミのブログ(2017/10/3)によると再生産だそうですよ!( ゚∀゚ )
先輩:・・・君はいつだってラリパッパでは ないですか。しかし珍しいですね。君が艦船モデルなど久しぶりです。

私:ニョホホホ( ^ω^ )。こう見えてオイラ、昔ニチモ30pシリーズをさんざんぱら作り倒し たクチなんですよ。うん、やっぱりフネはフルハルじゃないとグッと来ないよねぇ!
先輩:ふん。どうせ君の事です。おおいに沈めて環境破壊したのでしょう。これがモーターライズでないのはせめてもの救いです。君の工作技術では必ずや水漏れ沈没でしょうよ。

私:いや、今度こそ絶対大丈夫! 押入れのストックからニチモ1/700 の艦底パーツを取ってきて、現代のモーターライズ大和に仕上げてやりますよ!
先輩:そんな無茶せず、あれはあれで素のまま 作りなさいよ。そん なことしたらニチモのファンが怒りますよ?

私:うーん、たしかに勿体ないかも・・・。ニチモ製品は「いもフライ」よりよほど全国区の佐野の名産品だったのにねぇ。

注)この製作記にはフィクションが含まれていま す。


〜製作開始〜




私:今回製作するキットです。チョー話題のキットということで、半ば慌てて買いました。箱絵は高荷画伯ですね。主砲でアベンジャーやヘルダイバーをバタバタ叩き落す絵だったらもっと良 かったのに。
先輩:そういう絵は昔の戦記モノ児童書にしか載ってません。今の人は知りませんよ。史実の大和は米軍機から袋叩きにされました。

私:パーツ構成 は・・・ゲッ。なんかめちゃくちゃ多いぞ・・・ニチモ30pとは隔世の感。今時の船プラモってこうなんだ・・・。
先輩:オ プションパーツも含めると総数は425pcsですね。開封してしまったものは仕方ありません。責任持って最後まで作りなさいよ。「製作中」のまま放り出した未完成のプラモ製作記なんて、閲覧される方がガッカリするでしょう?

私:マークは粘着 シールですね。デカールの方が良かったかなぁ。あるいは選択式とか・・・。
先輩:そう言うものではありません。こんな小粒サイズの近年物のデカー ルですら失敗するときは失敗します。どうしても、というのならフジミ・シーウェイ のデカールを取寄せればいいですよ。






私:スナップキットだから、工具はツメキリとボンナイフで良いッスかぁ?
先輩:刃物やピンセット、接着剤は持っているならちゃんとしたのを用意した方が良いですね。有れば有ったで、どこかで出番があります。

私:ではでは、 さっそく製作開始〜♪。まずは飾り台から・・・よし、出来た! ふううぅ、疲れたぜぇ・・・。てこずらせやがって。じゃ今日の工程は「ここまで」ってことで・・・(˘ω˘)。。。
先輩:まだ始まって5分しか経ってませんよ(# ゚Д゚)

私:船体上下をつ けたぜぇ。う〜ん、この感じ。ニチモ30pを思い出すなァ。でもちょっとダボがキツいかも・・・。
先輩:きついときはダボ穴に流し込み接着剤かグリスを指すと入り易くなりますよ。ただし接着剤を使う場合はパーツを汚さないよう慎重に、です。あと自己責任でね。




私:甲板をカパッとはめると・・・おっ!!ナカナカ良い感じぢゃねぇ すかッ!
先輩:戦艦プラモは甲板の塗り分けが大変だから、これは塗装派にも有難いですよね。

私:で・・・対空 砲火類なんだけど・・・うあ〜細けぇのがたくさんある( ´゚д゚`)・・・。こりゃぁピンセット無いとちょっと無理。。。
先輩:指は”第2の脳”と呼ばれているのですよ。ボケ防止にちょうど良いではないですか。もっとも君の脳は・・・手遅れですが。

私:ふぃ〜。ここまで5時間も掛 かっちまった・・・。今日はここまで・・・・。
先輩:一日目ではこんなもんでしょう。



私:ではでは2日目〜♪主砲の付け根やスクリューなど、個人的に気に なった部分はちょっと塗っておきますね。
先輩:副 砲の付け根は塗らないのですか?
私:やべっ!ど忘れこい た!・・・まあ良いか。

私:艦載機のゼロ 観と零式三座水偵察ね。三座水偵のキャノピーは銀で塗ったけど。それにしてもプロペラまで一体モールドするなんて、今どきの1/700は艦載機まで凄 い出来ッスよ〜。
先輩:は て?おかしいですね・・・コスモゼロとブラックタイガーはこんなカタチでしたでしょうか・・・
私:はい?・・・今、何て言いました?(#^ω^)

私:艦橋や煙突など、上部構造ユ ニットを組みましたョ。ここも細かえぇ( ;∀;)・・・。やっべぇ・・・ここも意外と時間掛かっちった・・・今日はここまで・・・。
先輩: 焦ってもロクなことは無いですよ。それよりも各パーツの切り出しを丁寧にした方が良いですよ。マストなどは慎重に切り出さないとポキポキ折れますよ。




私:では3日目。いよいよ上部ユニットを載せるぜぇ。おおっ!急に大 和らしくなってきた!いやー、テンション上がるわぁ、これ。
先輩:出 来上がるにつれ、だんだん気分が盛り上がるようなキット設計のようですね。

私:マストや小物 類を取り付けて、と・・・、よし!完成ッ!!ひょ〜、かっちょエエなぁ〜♪
先輩:お いおい・・・主砲と副砲が載ってないではないですか。ずいぶんマヌケな大和ですねぇ。
私:あっ!ホント だ!忘れてた!・・・でも丸腰でもかなり強そうッスよ!
先輩:大丈夫ですか君?・・・君の頭も欠品が多いようですが。

私:ええっ〜と(汗)・・・、主 砲と副砲を載せて、ハイ、今度こそ完成ッ。( ゚ω゚ )
先輩:ま だです。副砲のやぐらや弾薬庫など、ボーナスパーツをところどころ端折っているではないですか。張線や手すりエッチングパーツ(別売り)など、やることが たくさん残っていますよ?
私:気分的に、も う使い果たしました・・・勘弁して下せぇ(; ´д`)・・・


〜完成〜



※米軍機は本キットに付属しません

※米軍機は本キットに付属しません
私:ふぅ〜、疲れた〜。
先輩:で きたようですね。お疲れ様です。この泥水でもすすりなさいよ。
私:なんちゅーことを・・・。

先輩:冗談です。カフェオレですよ。どれ、完成した大和を見せてみなさいよ・・・。ほう、これが評判の艦NEXTですか。これはこれで良い雰囲気 です。フジミさんなかなかやりますね。F-15Eの失点を取り返しつつあります。
私:模型誌なんか で見る「艦船模型」の作例のイメージと違って、ややオモチャっぽいですけどね。

先輩:プラモデルはプラスチックで出来ているのだからある意味これが自然です。これをプラスチッキー(安っぽい)と見下す意見もありますが、素材地肌のプレーンな味わいもまた良いではありませんか。それよりも君、ゲートの処理が雑ですョ。切 り出し跡がところどころ白くなっています。どうせ切れ味の悪いナイフで無理に「一度切り」したのでしょう。なめてかかりましたね?
私:いや、ハハ ハ・・・。なんでゲートの切り跡って白くなるんですかね?スクリューシャフト支柱のパーツなんかもグッと押しただけで少し白くなっちゃって、これはちょっと失敗箇所っス・・・。

先輩:ストレスで密度が変 わって白化したのですよ。表面の白化は爪で擦ると少し消えます。流 し込み接着剤をちょっと塗ってもごかませます。しかし深部の白化は修復困難です。この辺はガンプラ・モデラーさん の方が長けているでしょうよ。我々スケール派もお高くとまらず、彼らに学ぶ謙虚さは あっても良いでしょう。
私:うーん、無塗装素組って思っ た以上に難しいですねぇ・・・2日あれば楽勝だと思ったら3日は掛ったか・・・。

先輩:パチ組みはね、あれはあれで技術が要るのですョ。塗装するのであれば多少のキズやエグレなら大抵はリカバーできます。パチ組みはゴマカシが効かない 分、切り出しやゲート処理などの基本テクがモロに出ます。
私:そういえば子供の頃は、接着剤を はみ出さずにキレイに組める奴が「プラモ上手」なんて言われてましたねぇ。

私: しかしこのキットは良いですねぇ。こうやって昔ながらの無塗装パチ組みでそこそこ見栄えのある完成品になるなんて、良い時代ぢゃねえすか。これならプラモ 普段やらない人たちにも「雨の日レジャー」としておススメですね。ガチの艦船モデラーさんからしてみたら邪道かもしれんけど・・・
先輩:国産プラモの歴 史は60年くらいです。それまではソリッドモデルでした。”新興勢力”であ るプラモデルが登場した時、当時のソリッドモデラーさんたちはきっとこう言ったでしょう。「近頃の若いモンは、あんな半分できあいみたいな物で喜んでいやがる」 と。そんなもんですョ。

私:うん、純粋に プラモ作りを楽しめるという意味ではこっちが本道かもしれませんね。タミヤのキットなんて、ほとんどマスキングとか塗装していた記憶しかないもん なァ・・・。うん、今回の大和はすごく満足でした!
先 輩:僕個人としては、この大和は今一つです。大体なんです、このディティールは。艦尾を見なさい。波動エンジンのノズルが付いてないではありませんか。メ インウェポンである波動砲もありません。考証派ではない僕ですらこれには大きな違和感を感じざるを得ません。しかし幸いなことにハセガワ1/48 F-16のノズルの持ち合わせが有ります・・・って君、話の途中で何処へ行くのです?

私:お世話なりま した〜!
先輩:待ちなさい!せめてF100ノズルの仮付けくらいしなさい、こらァ〜(# ゚Д゚)!!!

注)この製作記にはフィクションが含まれていま す。

2017年10月5日完成。

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