フジミ 1/24 F40

Ferrari F40 Fujimi 1/24 


フ ジミの1/24 F40です。F40の模型といえばミニカーでは京商が有名ですね。一方プラモ界ではフジミが1/12〜1/43まで沢山のF40をリリー ス、レーシング仕様やLM仕様、ミニ四駆モドキなど含めるとかなりの数にのぼると思います。1/24ではタミヤ製に押されているのが残念ですが、プロポー ション自体はフジミF40の方が比較的正確と云われています。というかタミヤさんディフォルメしすぎ・・・

フジミがモデル化した1/24 F40は、8台製作された(諸説あり)とされるプトロタイプの一台。他にタミヤ、イタレリ、プロター等他のメーカーも慌てて模型化したものですから、そ の後デリバリーされた量産型と細部が異なるのが残念。実車の人気の割に1/24の量産型F40の決定版プラモはまだ無いと思います。そろそろ量産型の F40出しません?フジミさん?
※レプリカ誌’88年11月号に本キットの作例があります。プロトタイプ6号車をモデル化したそうです。

本キットは1988年にリアルスポールカーシリーズの第一弾としてリリースされ、同社のエンスージャストシリーズとは対極的にパーツを極力抑えた構成に なっています。ただこの初期版のF40、パーツ省略にやや行き過ぎた感があったらしく、前輪まで貫通シャフトだったのでステアが切れません。さすがに翌年 金型 改修されてステア可動の現行版になりました(この初期版と現行版の違いについては他サイト様で詳細に紹介されています)。



なお、フジミの1/24 F40(ノーマル)は今までたくさん出ていますが全てプロトタイプで、量産型ではありません。
しかしながらフジミ1994年カタログの1/24リアルスポーツカーシリーズNo12401(P12)において、「フェラーリF40改」なるキットが 載っていて、どうもドアミラー形状からして量産型っぽいのですが、ヤフオクも含めお目に掛ったことございません。幻のキットでしょうか?ご存じの方いらし たらまでご一報下さいま せ。



〜製作開始〜




今 回製作するキット(個体)です。これはヤフオクで手に入れたもの。1988年頃リリースされた初期版。定価¥1000のキットです。F40のスタイルを伝 えるソツない箱絵です。現行版と異なる点は、前輪ブレーキディスクが固定式か可動式の違いだけなので、今ではコレクター・アイテムでしょう。
余談になりますがこの初版の箱絵、イタレリの1/24と陰影までソックリです。元絵が同じなのでしょうか??中身のキットは当然違います。

キット構成です。1/24の車プラモとしては非常にシンプルな構成でとても組み立てやすそうです。成型色は赤中心。見た目でチープなイメージになってしま い、ライバルのタミヤ(他色成型)に一歩譲る感があります。今は逆に、これだけシンプルにまとめあげたフジミの手際の良さを再評価したいです。なお後に金 型改修され、前輪ステアが可動になりました。またフロントとリアのグリルはメッシュによる再現です。






ボディパーツです。巨大なリアウイングを一発で成型、スライド金型ですかね。ライトやカウルは閉固定。実車ですら合わないとされるカウルのチリ合いですか ら、下手げに分割されるより良いと思います。給油口のスジボリは少しダルいですね。リアフェンダーのスリットは5本で、プロトタイプの1台であることがわ かります。

デカールはよく見ると「sabelt」のデカールが2枚しかない(涙)。この車は2座席なので計4枚必要なのに(爆)。しかも下地 の黄色は塗装、とのこと。別売りデカール使え、ってことでしょうか?一応、フジミ純正の他、スタジオ27やモデラーズからsabeltのデカールは有るに は有るが非常に入手難です。仕方ないので今回はシートベルトのデカールは無視、です。ちなみにこれのデカールは現行版でも修正されていません(改善して下 さいフジミさん)。品川ナンバーなんてどうでもいいから。

F40はモデラーにとって(実車オーナーにとっても?)色々めんどくさい車で、量産車でも仕様地によって細部が異なるようですし、「8台作られた」とされ るプロトタイプでも各個体によって異なるらしい・・・そのあたりを調べ出すと未完成病に罹るので、何も考えずストレート組、が今回の製作方針です。







まずは台所用洗剤を溶いた水に2〜3時間漬け脱脂します。特にボディで塗料を弾いたらシャレになりませんので、念のため。

説明書をチェックし、必要なカラーを確認します。内装色は面倒なことに混色の指定。しかもそのうちの一つ、Mrカラーの95番クリームイエローは欠番 (爆)。仕方ないのでここは水性ホビーカラーにします。水性塗料って、「乾燥が遅い」「やたら厚塗り」「指紋が付く」など、過去のトラウマから負のイメー ジしかないんですよね。少し改善されたようですが・・・







まずはボディの下処理です。始めにパーティングラインを3Mのスポンジヤスリでならします。完璧に消そうとすると削り過ぎるのでほどほどで止めておきま す。

ルーフの裏の成型ピンは、ハセガワのエッチングノコギリを使いギリギリでカット。窓枠が傷つかないように、テープでマスキングすると良いでしょう。

ボディは良く見るとあちらこちらヒケがあります。私はあまり気にしない方ですが、極端に凹んでいる部分(矢印箇所)などは溶きパテを塗って乾燥後に綿棒で ふき取りって凹みを小さくしました。







赤の発色を良くするために下塗りとしてピンクを吹きました。なんだかアメ車みたいですね・・・。

ピンクの次は赤を吹きます。今回はクレオスの68番モンザレッドを吹きました。フェラーリの赤はこだわる人がいるようですね。乾燥後、ブツやホコリを #1500耐水ペーパーで軽くならします。完璧を目指すなら塗装のたびに研ぎ出しをするのが定石ですが、めんどくさいので今回はパス。

ウレタンクリアーです。実はウレタンクリアーを使うのは初めてです。ウレタンクリアーは精密屋、フィニッシャーズ、東邦化研、ロックペイント等がモデラー 皆様のご用達とか。色々迷ったあげく、ロックペイントにしました。







ウレタンクリアーは主剤と硬化剤を2:1(重量比)で混ぜた後、専用シンナーで適当に薄めて吹きます。本番でいきなり失敗したくなかったので、事前にプラ板のテストピースに吹き付け、調子をみました。

ボディにデカールを張り付けて乾燥したら、ウレタンクリアーを吹きます。注意したにも関わらず、ブツやホコリが付いてしまいました(涙)。 ツヤ自体は確かにでるようです。なんだかブラーゴのミニカーみたいで良い感じです。一日放置して乾燥後、ブツやホコリをペーパーで削ってから再度ウレタン クリアーを吹きましたが、やっぱりゴミが付いてしまいました・・・。

最後に、窓枠やサイドモール、ライト周りなどの細部をエナメルのツヤケシ黒を吹き付けて終了。エナメル塗料ならマスキングに失敗しても後でふき取ればOK です。







ここからはシャシーです。後方のトラス部の黒と銀の塗り分けがめんどくさいですが、マスキングテープでちまちまとやれば難しくはないです。最後に凸リベッ トを面相筆でチョコチョコ塗ります。

エンジンも同様に塗り分けます。マスキングテープを使うと、意外に綺麗に塗り分けられました。はみ出た部分は面相筆でタッチアップ。フード越しなのでほと んどわかならくなります。

シャシーにエンジンをマウント。なんだか良い感じになってきました。







コックピット内は混色。説明書の指定通りに水性ホビーカラーを重量比で混ぜてやります。

説明書に従ってマスキングしながら塗装しました。水性ホビーカラー、案外に使えるようです。乾燥時間は多少掛かります。シートの裏はエナメルのガンメタを 吹いてみました。なおコクピット内部は完成後はあまり見えなくなるのでマスキングは適当で良いかも知れません。






コクピットをシャシーにマウント。いよいよ完成が近いづいてきました。

最後にミラーやグリル、リアランプ等の小物類を取り付けてからシャシーとボディを合体。完成です。小物類は例のごとくトンボのピットマルチUで。一応、ミ ラー面にはハセガワのミラーフィニッシュを貼り付けましたが、シワになってあまり上手くいきませんでした(涙)。



〜完成〜










完成したたフジミのF40。何というか・・・普通にカッコいいですね。ブラーゴの1/24ミニカー(左)と共に記念撮影しました。フジミの方が少し幅広な ようです。

製作してみた感想としては、作り易くてとても良いキットだと思いました。個人的にはタミヤよりおススメですかね。作り易さとプロポーションもさることなが らフロントとリアのメッシュが透けていてとても精密感あります。リアのメッシュは実車写真では井型ではなく菱型(エキスパンドメタル?)のようですので、 こだわる人は菱形メッシュに換装しても良いと思います。

今回は定番工作の研ぎ出しをパスしたのでブツやホコリが多少あるにはあるのですが、個人で飾って楽しむには十分な出来栄えだと思います。こうして自分でモ デルを製作してみると、市販の完成品ミニカーがいかにゴミやホコリに気を遣っているか良く判りますね。

フジミのF40は過去にたくさんのバリエーションが出ているので、同じスタイルで何台も作るのも楽しいでしょう。

今回の反省点
@塗装のブツやホコリ・・・これはカーモデル永遠の課題ですね。やっぱ研ぎ出しするしかないのかなぁ・・・。
Aボディ仕上げ工程・・・ウレタンクリアーならびに細部塗装の様子を撮った写真を消去してしまいました。

では、また。

2012年9月6日完成。


                         プラモコーナーへ戻 る


TOP


                   Copyright  2012 KOZY-Syouten ALL Rights Reserved