ハセガワ 1/200  C-130H ハ―キュリーズ

C- 130H Harcules Hasegawa  1/200

ハセガワの1/200 C-130Hハー キュリーズ(ヘラクレス)輸送機です。実機は云わずと知れた傑作戦術輸送機。初飛行から60年近くのに陳腐化するどころか未だに派生型が生産されていると いう、不老長寿 のような機体です。優れたSTOL性能を有し、この図体で空母への離発艦もしてのけたとか。「デルタフォース」とか「特攻野郎Aチーム」とか洋画でも頻繁 に登場します。

東京都西多摩地方や埼玉県南部にお住まいの方々にとっては、お馴染みの飛行機です。なにしろ横田基地の所属機 がしょっちゅう訓練飛行していますからねぇ。私もこの地方出身なのでこの機体はガキのころから慣れ親しんで?いま す。よくロケット花火で「迎撃」したなぁ・・・(笑)。

さて、ハセガワのC-130は1987年ころに発売されたキットです。スケールは小粒な1/200。このスケールは元々、ハセガワの 旅客機LLシリーズで用いられていた規格と同じで、MMシリーズと銘打ちC-130の他、KC-10や川崎C-1、C-47あたりが90年代中盤までにライン ナップされていたと思います。
また当時新進メーカーだった香港のドラゴン社もこ のスケールに追従し、C-141やB-52をキット化しました。

しかしながら1/200は旅客機としては手頃なサイズではあってもC-130や川崎C-1あたりではかなり小さくなってしまうので、正直物足りない感 じもしなくはない。C-130は超傑作機の部類に入る機体なんだけど意外にキットには恵まれていなくて、国内メーカーではこのハセガワの1/200が初? にな ると思います。輸送機って人気無いのだろうか・・・?

このキットは昔ガキの頃AC-130や空自のC-130Hなど都合3機を作った記憶があります。サイズも小さかったし、当時は筆塗りでペタペタと作ってし まいまし た。出来が良かったからそれなりに満足しましたね。あと未組み立てキットも2個位持っていたけど神田美倉橋のレオ○ルドに売ってしまい、後年激しく後悔す ることになります。

残念なことにこのC-130H含む1/200MMシ リーズは現在では定番外でカタログ落ちしていてたまに限定で出るくらいですが、熱心なファンがいていつもヤフオク等では高騰します。



〜製作開始〜




今 回製作するキット(個体)です。ヤフオクで落札したもの。未組み立て品落札のつもりがプチお手付き品でした(涙)。それならそうだとキチンと商品説明に記 載して欲しいものです・・・。まあヤフオク落札品だとこういうリスクは付き物です。箱のサイズは同社1/72スケールキットの同じ大きさです。旅客機のLLシリーズと同様にスタンドが付属して飛行状態で製作することもできます。

キットパーツ構成です。ガキの頃は巨人機に見えたC-130も1/200だととても小さいです。パーツはまるで
1/72レシプロ大戦機のキットのようなシンプルさ。割り自体は左右分割のオーソドックスなもの。モールドは繊細な凹になっています。MMシリーズは1/200スケールの軍用機版といったところでしょうかね。

デカールです。ANGの 185th TASと183rd TASの2種類。ヨーロピアン・ワン迷彩とベトナム迷彩ですね。出来れば横田基地所属機のデカールを入れて欲しかったんですが。しかしこのサイズで迷彩塗 装か〜。めんどくせ〜。最近の機体だとグレー1色なので速攻で完成してしまいそうです。




コ クピットです。フロアと隔壁のわずか2パーツのみ。ここだけは前オーナーが接着したようです。フロアは何も有りませんがどうせ見えないからOKですかね。 フロア下面の前脚庫をC311グレーで塗装してからフロア部をツヤ消し黒で塗ります。

キャノピーです。窓の周りも含めて全体的にクリアパーツになっています。C-130輸送機は古臭い?独特のコクピット窓をしています。

キャノピーをマスキングします。スケール的にかなり細かい作業です。マスキングゾルは一発勝負的なところがあり怖いので、マスキングテープの方が安心で す。マスキングテープはカッティングマット上で窓のモールドに合うようチマチマと切り、窓のモールドにサイズを合わせてから貼ります。計23か所。難しく は無いけどめんどくさいです。





主脚庫を張り付けてから、胴体内側をツヤ消し黒で塗ります。カーゴ部 の塗装はガンシップグレーが指定されていますが、閉じる場合は中がまるで見えなくなるのでツヤ消し黒で良いと思います。胴体側面に開けられたφ1mmの丸 穴は窓です。LLシリーズ同様に穴で表現しているってわけですな。こだわる人は透明パーツの伸ばしランナーで埋めたら良いと思います。

このキットはそのまま作ると尻餅をつくので機首部にオモリ(5g)を仕込みます。釣り具箱にガン玉オモリが見当たらず、代わりにナス型オモリを使用。ハン マーで叩いて伸しておきました。

イ ンスト確認し、開口部をドリルで開けてから、胴体左右を貼り合わせます。ここの合いは概ね良好です。接合面をキッチリ消したい場合、整形作業にアンテナが 邪魔になるので切り飛ばすのがセオリーです。ただ、これはこれで後で面倒だから今回はアンテナが付いた状態で接合面を均すことにします。




主翼、エンジン、タンクを組みたてました。これでほぼ組みたては完 了。ここで一旦、各パーツの合わせ目をスポンジヤスリ等で均しておきます。本来なら主翼尾翼を接着してから塗装したいところですが、迷彩塗装がしづらそう なので、今回に関しては、別々に塗装してから組み合わせる作戦でいきます。

さ てさて、面倒な迷彩塗装です。これくらいのサイズになると筆塗りする人も多いですが、筆塗りでキレイに仕上げるのはかなり難しいので、エアブラシ塗装で す。今回はマスキングゾルや型紙など各種方法を検討した結果、マスキングテープを使用する事に。ボカシにならないのが難点ですが、確実に決めたいのでこの方法にしました。まずは一旦下面をC311グレーで塗装 します。

迷彩パターンはインスト拡大コピーしたものを使用します。箱横に Length:165mmと記載ありますが、この模型全長は間違いなので注意します。実機全長は29.79mだから1/200だと149mmなのですよ。ウッカリこれを信じたばかりに拡大コピーやり直しになり ました。勘弁してくり〜、ハセガワさん。


下面をマスキングしてC309ブラウンを吹きました。下面のマスキン グは結構厄介です。特に波型を上手く切り出すのが面倒です。

迷彩パターンに切り抜いたマスキングテープにてブラウンをマスキング しました。この後、C303グリーンを吹きます。

C303グリーンを吹き終わったら再度マスキングします。その後C309グリーンを吹きます。



C309グリーンを吹き終わったら全てのマスキングを外します。・・・なかなかいい感じに仕上がっているじゃねぇっすか!!この後、吹きこぼれ部分をタッ チアップして仕上げます。

ここで各部品を接着します。なるべくスキマが無いように注意します。 うーん。主尾翼を接着してから塗装した方が良かった?かもしれませんねぇ。


細部や小物類を塗装します。それほど多くは無いのでそれほどの手間は 無いです。



デカールを貼りました。背部のウォークウェイラインは難しそうに見え て、案外綺麗に貼れました。デカール自体は数が多くないのでそれほど時間掛かりません。

最後にツヤ消しクリアーを吹いて小物類を取り付ければ、完成です。


〜完成〜








完 成したハセガワの1/200 C-130H。小粒ながら良い感じ仕上がりました。寸胴なスタイルを良く再現した好キットだと思います。製作期間は7日。まあこんなもんでしょう。雰囲気的にはまるで食玩です。

今回は迷彩パターンをマスキングテープで使う手法をとりました。ボカシにならないのが難点ですが、結構キレイに出来たと思います。同様の手法はAH−1コ ブラやC−1輸送機、あるいは1/144モデルに使えると思います。この手の迷彩塗装は数百円の食玩に出来る程度の事なので、めんどくさいだけで難しいこ とは無いと思います。

組み立てについては、特段難しいところは無いです。ただ細かいパーツがあるからその点注意でしょうか。また今回は胴体と主尾翼とを別々に塗装しましたが、接着してから塗装した方が継ぎ目がスッキリするので、もし次作るとしたらそのようにしたいと思います。

空自のC−130Hや川崎C−1も今後ぜひ作ってみたいです。ハセガワさんにはぜひ定番復活を期待したいところです。

次は何作りますかね。では。


今回の反省点。
特に無し。


2013年7月4日完成。


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