F-16C
Fighting Falcon Hasegawa 1/72
ハセガワの1/72
F-16Cです。このキットもまた、定番中の定番です。同社が超傑作1/48F-16をリリースした後に出しただけあって、良好な出来。それ以前にもYF
-16のキットはハセガワから出ていましたが、それとは別の金型でリリースしたというわけですな。YF-16のキットも某誌で「珠玉の名作」と評されてい
ますね。
この1/72のF-16は1985年ごろにリリースされたキットで、傑作1/48の後発だけあって実に手慣れた仕事ぶり。始めはブロック15のA型が出た
あとに複座型やC型など
がリリースされました。精緻なディテールでパーツも1/72にしては多め。それでいて¥600程度とお手軽だったから子供のお小遣いでも買えて、バリ
エーションも豊富でした。シリーズ累計で結構売れたんじゃないでしょうか?
事実、25年以上経つ今でも国内では不動の決定版で、一応ドイツレベルやアカデミーの新作がこれより良いらしいけど、舶来物は入手性と価格で難があ
ります。タミヤ(イタレリ製)もアレだし・・・。フジミも有りましたっけ。近年も本キットをベースにしたF-16CJやF-16Iが出ていてまだまだ健
在。もし将来、タミヤあたり
が1/72新金型でブツけてきたとしても、価格面で十分対抗できると思います。
(追記:2014年4月にタミヤより新金型で1/72 F-16CJリリースされました)。
このキット、とても良い評判で、著名な空モデラーの先
生曰く「ビギナーにおススメしたいキット」だとか。たしかに良いキットなんだけど、精緻な分、細かいパーツやデカールが多いので、ガキの頃結構苦労した記憶があります。個人的には旧版のイーグルやファントムの方がよりビギナー向けだとおもいますが。。。どうなんでしょ?
どれ、いっちょリベンジしてみますかね。
製作の前に、ちょいと補足
ハセガワの1/72のF-16シリーズは全体的には良いキットだけど、胴体上部(A部品)はA、C型共通、胴体下面(B部品)はA、B、C、D型共通だから若干ディティール面で無理が出
ています。まあ修正するしないは作り手の自由だとは思いますが、念のために記
述しておきます。
その@
バルカン砲口のガス抜きス
リットがA/B型
のままであること。ここは大昔から指摘されている箇所で、88年のMG誌別冊では「ハセガワも判っていて、ここをC型に金型修正すると逆にA型が出せなく
なる」だとか。
当該箇所は本キット定番の修正工作のハズ・・・と思いきや、意外なことに修正し
たC型の作例は少なくて、1/72ではあまり気にしない人も多いようです。
だけどA/B型との相違点の一つだし目立つ箇所だから、こだわる人は修正したら良いと思います。A/B型を作る場合にはこのままでOK。 |
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そのA
C/D型発売時に胴体下面(B部品)の金型を改修したらしく、C/D型仕様に
なっている。だから初期のA/B型を作りたい人で、かつ細部もこだわるなら、自分で直
すか金型改修前キットを中古で入手するのが良いでしょう。赤丸で示した主脚前の
ECSのモールドが見分けるポイント。まあ気にしないのが一番かもしれませ
ん・・・。
1/72 F-
16A 金型改修前(下)と改修後(上)
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金型改修前
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金型改修後 |
〜製作開始〜
今
回製作するキット(個体)です。87年ごろの限定商品で、三沢432TFWのサービスデカール付き。三沢のF-16Cは当時ブロック30だったから、それ
に合わせてオマケでF110のノズルも付いてます。これでお値段据え置きだったから、当時は良い時代でした。
注)現行レギュラー版ではF110のノズルとサービスデカールは付属しません。
キット構成です。同社1/48をスケールダウンしたかのような精緻な
仕上がり。アクセサリー類
も必要にして十分。1/48キット同様、3拍子も4拍子も揃っており、キット全体としての完成度はかなり高いです。キャノピーはΩ型ではないけどまあ
1/72なのでそこまではいらんでしょう。アカデミーの近作はスライド整形でΩ型のようです。ドイツレベルのキャノピーはどうなんでしょうね?
デカールは3種類。全てF100搭載のブロック25のもの。出来れば今回のサービス限定版みたいにF110ノズルとブロック30のデカールもレギュラー化
して欲しかったが・・・。右写真はブロック30のサービスデカール。今回は使用しません。
お
約束のコクピットです。フロアをクレオスの308番で吹いてデカールをペタッと貼り完成。シートも308番とカーキグリーンで吹いて完成。あっという間で
す。シートはACEUです。かなりアッサリ風味なので出来に不満な人は同じハセガワのF-15C/Jの凹版(シートが一個余る)を使うと良いでしょう。
垂直尾翼基部にある小さいエアスクープ(赤丸部分)は、今回はブロッ
ク25なので削り落します。
コ
クピットを挟んで胴体上下を接着。接着前に勢い余って主脚庫の隔壁を付けるのを忘れないように。続いて主翼を接着。あっという間に形になりました。主翼と
胴体のスキマは溶きパテで埋めればOK。消えたレドームの電撃防止帯はカッターでなぞって再生です。レドーム横の
AOAセンサーの再現はお好みで(今回はパス)。エアインテークもパパっと組ん
でパーツの継ぎ目を擦り合わせてお終い。
いつもの制空迷彩です。F-16も都合3機目となれば塗装手順の勝手
も判ってきました。下面308→上面305→側面306→レドーム317の順番でおおよそOKですかね。これが一番作業しやすいかも。
細部やその他のパーツもどんどん塗装してしまいます。
ウェポン類です。サイドワインダーAIM-9Jと
AIM-9Lですかね。それとクラスター爆弾。サイドワインダーの帯は細切りのデカールで。後部フィンのローレロンは小さな箇所ですがマスキングしてエア
ブラシを使った方が綺麗に仕上がるようです。
デカールは”RS”ラムシュタイン基地の84-1239にしてみました。ステンシル類が細かくて結構大変
です。
P&W
F-100エンジンのノズルです。さすがハセガワ、1/48でもめんどくさかっ
たNO PUSHの細かいデカールが1/72でも用意されています。しかも予備は一枚も無し(!)。ここは落ち着いて鶴首
ピンセットでチマチマと貼り付けていきます。ぐぅー、めんどくせ〜!(汗)。
冒
頭で指摘したバルカン砲スリットです。この修正方法は、前後4本づつあるスリットをパテ等で埋め、改めて砲口直後に2本のスリットを斜めに彫り直せば
OK、って口でいうのは簡単そうですが、
モールドが繊細だから慎重にやる必要があります。2本のスリットは彫り直しが面倒だったのでお手軽に細切りのデカールで再現してみました。ついでに砲口も
塗装で表現。開口する場合はパーツ裏側からした方が良いと思います。今回はちょっとモールドが潰れてしまいました・・・。
デカールを貼ったら半ツヤのクリアーを吹いてツヤを整えます。最後に小物類を取りつけ完成です。 |
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〜完成〜
完成したハセガワの1/72F-16C。作ってみた感想としては、評
判通りの作り易いキットでした。パーツの合いも良好。ただ細かいパーツがあるので紛失などには注意したいです。今回は何事も無く完成しました。
またステンシル類が非常に細かいのでこれも注意が必要でした。特に説明書のマーク張り付け指示が非常に判り辛くて困りました。具体的には位置とか上下の向
きとかですね。今回も主翼ウォークウェイラインを上下逆さに貼り付けてしまい、
慌てて修正しました。
同社1/48キットをお持ちの方はそちらのインストを
参考にされたら良いと思います。
このキットはいずれまた作りたいですね。では。
2013年3月20日完成。
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