ハセガワ 1/72 F/A-18A ホーネット

F/A-18A  Hornet  
Hasegawa 1/72

 
ハセガワの1/72 F/A-18Aホーネットです。飛行機プラモは 久しぶりです。こうして定期的に作ることで練度を維持したい・・・などという大層な理由では なく、な〜んとなく作りたくなったから作った、そんなところです。ハセ72のレガホはなんだかんだで子供時代に3つ くらいは作ったかな・・・。当サイト上でも2機目(1機目はコチラ)になりま す。

ところで、このキットって古いせいかあまり良い評判聞かないのだ けど、個人的にはそんなでもないと思っています。それこそ真にダメなキットなら30 年以上も定番ラインに載りません。30年っていったらサラリーマンでいうところの勤続表彰モノですョ。今の時代、一つの会社に30年も勤め続けるってなかなか難しい事だぞ・・・。

特に「できが悪い」と言われてるのは主脚周りです。でも実際完成したら燃料タンクに隠れてほとんど見えないし、そこを必死こいて修正したところであまり見栄えは変 わりません。というか、細かい部分を気にしてばかりいると、たとえできの良いキットを手にしてもどこかしらケチをつけたがる”悪い癖”が、知らず知らずのうちに付いてしまいます仕事では絶対上司にしたくないタイプだよね(笑)。

っていうか、あの〜、「主脚柱が”楕円”でどうこう〜」だとか、そういう商業模型誌のライターぶったエラそうな意見は、お手前自身がどストレートでいいいからまず完成出来るだけの腕前になってからにしてくれませんかね?

・・・それでキットです。難易度については、易しい方かな、と思います。パーツ自体の寸法精度はそこそこ出ており、切った貼ったの大修整は要りません。ただし少し歪みがあって、組むに は少し調整が要ります。そういう意味では昭和のキット。まあ簡単に直りますから心配いりません。


では、いっちょサクッとやってみましょう。



〜製作開始〜




今回のキットです。ヤフオクで落札しました。1990年に発売された 限定品番SP30、”U.S.M.C CAG BIRD”です。箱絵は小池絵師の書き下ろしで当時定価¥1000也。この時代はハセガワさんってサービス良かったんですよね。

パーツ構成です。従来のA型レガホ(絶版)のキットと基本は一緒です。ただしこのキットでは実機のアップデートに応じてストレー キ上のLEXフェンスのパーツを追加されています。現行品番D10のブルーエンジェルスも初期仕様でいつまで引っ張るつもりだろう・・・。

デ カールです。VMFA-145ウォーローズとVMFA-312チェッカーボーズ のマークを追加したものです。 通常のデカールも入っていて、コーション類は一部それを使います。スー パースケールなどの別売りデカールを購入することを考えると、かなりお買い得です。






なちみこの箱絵って現行D8のF/A-18Cとアウトラインがそっくりさんです。たぶんベース線画が同じで、カラーと細部を手直ししたのではないでしょう か。そうだとしたら全マーキング制覇できそうですね・・・。もしかしたら小池絵師も、我々モデラーと同じような事をしているのかもしれません。

でわ早速作りましょう。主要パーツをバツバツ切り出 し、ゲート処理して整理しときます。ものによっては切り出すと番号が判らなくなるので、カルコで目印つけます。細かいものはランナーについた まま塗って後でタッチアップです。このキットはだいたい勝手が判っているので仮組みはパス。合いの悪い部分、攻略ポイントは後述します。

パーツを下ごしらえです。上写真(右)の赤丸部は
ヒ ケがあることが昔から知られており、ここは埋めておきたいところです。ただヒケの程度は個体差があるようで、運がよければそれほどヒケてないケースもまれにあります。今回はウォークウェイのデカール貼るから、パテ埋め跡の仕上がりはザッとで構わないと思います。

※LEXフェンスの取付穴の開口は忘れないようにします。






エアブレーキは今回は閉じて作りたいと思います。そのままだと少々収まりが悪いので、エアブレーキの側面を軽くナイフで削ればツライチに収まります。現物 合わせで少しずつ調整すれば大丈夫です。

コクピットを作ります。フロア内をエアクラフトグレーで塗ってデカールをペタッと貼ればお終いです。剥がれ防止にタミヤのデカール糊を使いました。
シートは左右割りですが継目処理はしていません。大丈夫です。んなもんキャノピー閉じたら判りゃしません。

胴体下面に胴体側面(A4、B10)を接着します。ここは少々コツが要ります。はじめに後部(上写真赤 丸)のみ接着します。接着シロ(ベロ)がありませんので、表面がツライチになるようMrセメントSで慎重に仮止め、位置決めをします。






次に裏からエポキシ接着剤(セメダインハイスーパー5)を流し込み、補強します。

後部を接着したら前部です。ここ(上写真赤丸)もツライチになるように接着します。

最後にインテークリップの接着です。左リップ(B19)のツラが合いませんが、心配いりません。
ランナーでケタ入れ(赤矢 印)して少し外側に広げればピタリと合います。この手の調整方法は、昔の児童向けプラモ指南書(学研の入門チャンピオンコースなど)などでよく紹介 されていましたっけ。






接着したインテークリップです。こんな感じ。どうでしょう?このキットの場合、「寸法精度は出ているけど反りで合わない」パターン。ちょいと反りを直してやればよいでしょう。

機 首部です。ここも少しズレますので、ランナーを放り込んで上下ツライチに調整し ます。

コ クピットやインテークの奥板を仕込んでから胴体上下を接着します。乾いたら機首部の継目を耐水ペーパーで均します。ツライチに接着出来ていれば継目処理な ど1500番で事足ります。パテもほんの少しでOK。また後部のパネル編隊 灯あたりのスキマは、エポキシ接着剤を摺り込んで目止めします。ここはどうせデカールを貼る箇所だからツラさえ合えばそれで良いです。






主 翼とレドームを取り付けます。レドームのパーツ (B3)は勘合が少しズレます。ここはレドームの内側を少し「面取り」してやると位置調整が容易になります。主 翼はほぼピッタリの精度です。最後に細かいスキマに溶きパテを摺り込んでみました。

垂 直尾翼を接着します。今回の塗装は胴体上面と同じC307で塗りますからこの時 点で付けてしまいます。塗装によっては後付けのほうが作りやすいでしょう(黒とかね)。

垂 直尾翼の付け根のスキマを埋めます。ここは溶きパテよりもエポキシ接着剤を摺り込んだ方が強度的には安心です。


・・・以上で機体の組み立ては終了です。ここまでだいたい2〜3日くらいでしょうか。だいぶテキトーにやりまし たが、とりあえずカタチにはなったでショ?。






今回は何かと評判の良い(?)「マスキング販売」さんのカット済みテープを使いました。3機分入って結構おト ク。こういう のはメーカーさんで標準で入れてほしいですね。

塗装に入ります。上面C307/下面C308のツートンカラー。塗り分けパターンは簡単な方です。まぁ実 機写真などではほとんどグレー1色にしか見えないんだけど・・・。あんがい全面C308でも構わないかもしれませんねぇ。

先端のクリーム色やキャノピー内側、脚庫の白、ノズル回りを塗ります。飛行機プラモって、細部の塗り分けがめんどくさいんスよ。機種にもよりますが、ウ ネウネ迷彩とか細部塗装の工程が一番時間取られるかも・・・。






仕上げにエナメル黒でスミ入れを兼ねてザーッと汚しをかけます。おおっ、なんだか落ち着いた感じになって きましたよぉ?
(注:ケタ入れなどで応力が掛かっている箇所は含侵亀裂することがありま す。)

デカールを貼りました。うをを〜いいぞいいぞ〜。いい感じに仕上がってきたぢゃないかぁ〜。

小物類も機体と並行して仕上げておきます。やべっ、脚庫扉フチの赤が少しはみでちまった・・・まあいいか。



仕上げに全体をC182半艶クリアーで整え、小物類を付ければ完成です。お疲れ〜っス。


〜完成〜








完 成したハセのレガホ。追加工作無しのどストレートでこんな感じ。あれ?レガホってこんなカッコ良かったったっけ・・・?何かイ イ感じですョ?。かなりザックリ作ったんだけどねぇ。レガホはあまり詳しくなくて、考証とかそういう事はよく判りませんが、こうして手に取ってみると背中のラインが良いですね。うん、これはヨイ、ヨイ。

キットですが、欠点とされている脚周り も、全然気になりません。いや、自重で鬼キャンになっちったけど(汗)。けど模型としてみた場合、ほとんど上からしか見ないし、わざわざコキ下ろすほど酷くないよね、このキット・・・。いや、むしろ適度なパーツ割りでサッサとカタチになってくれるとは・・・おそるぺし。

72のレガホと言えば90年代にフジミさんもキット化しましたが、あちらはかなりバラバラですね。同じころ出たハセ48もやはりバラバラです。ってことは たぶ んレガホってもともと割りにくい機体形状なのでしょう。それを80数点ほどで作りやすくまとめて来たのだから、昔のハセガワさんってセンスあるよなぁ、と改め て思いました。

古いとはいえ、なかなか良いですョ?コレ。


2018年9月22日完成


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