ハセガワ 1/72 ハリアーGR.1

Harrier GR.1 Hasegawa 1/72


ハセガワのハリアーGR.1です。世 界初のV/STOL機として有名な機体、これはその初期のタイプです。特技である垂直離着陸だとかホバリングはエンジン負担が大き いとかで、実際の運用ではあまり行わないようです。非常にユニークな機体なので色々なプラモメーカーからキット化されています。

ハセガワからは1/72のハリアーは都合三回キット化されていて、
この本キットは一番最初のもの。ハ セガワ1/72シリーズ初期(60年代後期?)の頃のお品で、40年以上経つ超ベテランキットの部類に入ります。それでもまだ現役というのだから凄いキットです。古いながらもボックスアートを更新しながら現役販売 されています。

1/72のハリアーGR.1のキットでは他社ではフジ ミと旧 エッシー社(イタレリ より再販)があって、他社製品はハセガワよりも出来が良いみたいです。ただ両者とも店頭で見かける機会少なく、この古いハセガワ の方がGR.1のキットとしては入手し易く、従ってややメジャーだったりします。

今回はそんないにしえのキットを作ってみましょう。40年以上前のベテランキット、果たして完成するのでしょうか??



〜製作開始〜




今 回製作するキット(個体)です。ヤフオク落札品です。これは80年代初頭〜中期に見かけられたパッケージです。この体裁の箱はリニューアルに伴い80年代 末に一斉に店頭から姿を消し ました。でも中古市場では多く出回っていますので入手は難しくは無いと思います。それにしても古いなァ。何しろ”BAe”ではなく”ホーカー・シドレー” ですからね。

パーツ構成です。ややゴツ目の凸モールド。端々のバリに型のズレ。キャノピーなんてランナー枠も無く、ゲート部を5mm程残してポンと入っているだけで すョ。ハセ1/72初期のキット(F−4やA−7)のキットは大体こんなもんですね。

デカールです。英空軍の物が2種とアメリカ海兵隊(呼称AV−8A)が1種、計3種類です。実機AV−8Aは背中にでっかいVHFアンテナが付いているよ うな のですが、このキットには有りません。なのでAV−8Aで作る場合にはプラ板で追加したほうが良いかも知れませんね。それにしてもこのデカール、いかにも 年季入っていてちゃんと台紙から剥がれるのだろうか・・・???



イ ンストです。昔懐かし横折り式です。野沢正氏による実機解説は現行品よりもずっと丁寧です。ただ塗装やデカールの指示はかなり大雑把で判り難いです。しかも塗料は「モデルカラー」による指示。これは時代だから仕方ないにせよ、右側面の迷彩パターンが機首部のみってのはいただけません。正直、あまり参考にならないから現行キットの インストを見ながら製作します。

良い点も有ります。各パーツに「名称」が記載されている事。これは親切だと思います。逆に現行インストの大半はこの名称記載がなくて部品の番号のみで、た まに煩わしい思いをすることがあるんですよね。個人的には復活して欲しいところです。





コ クピットパーツです。座席と計器盤のみ。漢(おとこ)らしいと思います。コクピット内部などキャノピーを付けたら判らんからこれでOKです。昔のエア フィックスみたいに座席のみ ですとさらに”漢度”はアップすると思います。古キットはこれが当たり前。チマチマ工作などせずそのまま使うことにします。

座席とエンジンファンを組みこんで機体左右を貼り付けます。ついでに主翼も接着。ただしエアインテークを取り付けてしまうと、前方排気ノズルが干渉して取 りつ け不可になるので塗装してから後付けし、スキマはエポキシ接着剤で埋めることにします。ま、先に取り付ける方法でも良いのだけど、後で塗装やマスキングが 非常にめ んどくさくなると思います。
胴体自体のパーツ精度は案外に良いです。接着剤が乾いたら、胴体左右の継ぎ目を軽くスポンジヤスリで消します。この時、凸モールドは一部消えてしまいます。消えた 凸モールドの再生法は昔から模型誌のハウツー本などで幾つかの方法が提唱されていますが、いずれも不自然な感じが拭えず、決定的と言える手法は無いと思い ます。私は消えても気にしないようにしています。。。

塗装です。まずは下面をクレオスのC332グレーで塗ります。塗り終わったらテープでマスキングします。






次に上面をC331グレー吹きます。ここは一発で終了です。

次に型紙でマスキングしてC330グリーンを吹きます。型紙のパターンは現行キットのインストから起こしました。この後、細部やら小物類の塗装をしたりス ミ入れしたりします。

デカールを貼りました。古いから使えるか不安でしたがどうやらキチンと貼れたようです。バリバリに白浮き(シルバリング)しました。こうなると
マークソフターもあまり効果がありません。クリアーコートすれば溶剤が染み込んで軽減するので気にせず先に進みます。




最後に、半ツヤでクリアーコートして小物類を取りつけれ ば完成となります。シルバリングもかなり消えてくれました。これなら良しとします。


雨天時にクリア吹いたら案の定、カブリ気味だったので雨が上がって少し経ってから吹き直しました。どうやら上手くいったようです。



〜完成〜






完 成したハセガワのハリアーGR.1。正直、かなり古いキットだから合いが悪くて苦労するかと思ったけど、組んでみたらそうでも無くあっさりと形になってし まいました。ただし、エアインテークや全部排気口周りについては複雑で込み入っているから、組み立てや塗装の順番をよく整理しておいた方が良いかもしれま せん。手順は人それぞれで、特に「正解」というのは無いと思います。

今回だいぶ苦労?したのはデカールの貼り付けです。デカールの古さというのではなく、イ ンストの指示図が結構いい加減というか、省略が有ったりしたので現行キットのインストのお世話になりました。現行品ではこの点は改善しているから問題無い にしろ、当時のモデラーさんは一体どうしていたのでしょう??ハセの旧箱キットは何個か在庫しているからちょっと心配になってきました。

このキット、実は2年前に製作開始して塗装作業まで進めていたのです が、生活環境の変化により製作中断してそのまま放置していました。今回改めて見たところ、足回りの塗装とデカール貼りを残すのみであったので、一気に終わ らせてしまいました。まあ、仕掛かり在庫を放置していてもしょうもないですからねぇ。

何はともあれ、めでたく完成。良かった良かった。



2015年8月31日完
成。


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