タミヤ 1/12  YZF−R1

YZF-R1 Tamiya 1/12



熱血R列伝#2 日本にはR1という健康法が有る!速さ引き出す、猫族の足!
年式:1998年
車検:検無し
色:ブルーイッシュホワイトカクテル
製造国:日本 社外品:無し
走行距離:不明
排気量:1000 t
修復歴:無し
スケール: 1/12 価格:応談

タミヤのYZF-R1です。通 称R1(アールワン)で通ります。大型2輪の取得者でスポーツ志向のライダーであるならば選択肢の一つに入るのがこのモデル。登場以来17年以上続く ヤマハの旗艦でしょう。モデルチェンジで着実に進化し、現在(2016年)で8代目とか。それでも初代のイメージを大きく崩していないあたりは、さすがヤマハのデザインといったところでしょう。

リッターバイクの世界に、軽快なレーサーレプリカの概念を取り入れたのがスーパースポーツ(SS)と呼ばれるジャンル。この手のパイオニアは2輪専門誌など では初代CBR900RRというのが一般的な認識です。だけど私は解釈が違っていて、80年代の油冷GSX-R1100とかFZR1000がそもそものルーツだったん じゃないかと。R1の先祖も1987年のFZR1000で、その特徴を随所に受け継いでいます。

直系子孫なだけにR1も先祖と似通ったキャラで、FZRの時点で既に145馬力出てたから、初代R1の150馬力はむしろ控えめな感じ。ただ、その後のサンダーエースが高速ツアラー風味だったから、やたら減量したR1が出た時は2輪メディアが大騒ぎしたんですよね。実は下地はずっと前から出来ていて、それ考えるとむしろ初代ファイアブレードよりも”先輩格”かも知れないんですよね。

いずれにしてもR1は大ヒット作となり、3年後
にはスズキがR1000で追従。これがまたさらに160馬力の怪物だったもんだから、ホンダもカワサキも900じゃ敵わないと判断し、国内メーカー4社が1000tで足並みを揃えたのが2004年でしたか。この 2000年代中盤はレー サーレプリカブーム再来ともいえるほどの過熱ぶりで、バイク誌もSS一色でした。

初代R1を語るなら、翌年に出現したYZF-R7(OW02)の存在も見逃せません。あれこそピュアなレース用車両でサーキット志向なモデルでしょうか。当時はツイン勢が強かったのであまり話題にはならなかったよ うですが・・・。それでも全日本とかWSBKでは結果を残しているんだよなぁ。R1ではなくR7を敢えて選んだオーナーさんはかなりの「通」な人でしょう。

と、実車の話はさておき、タミヤのキットです。
ボッ クスサイドにⒸ1998ってあるからたぶん実車がデビューして翌年あたりキット化されたのでしょう。初代4XVモデルのキット化。R1はデビュー時に大変 話題になり初年度13,000台売れたバイクだからキット化は自然なことなのでしょう。むしろプラモになった量産SSはこれぐらいなのが不思議なくらい。もっとも2000年には早くも2代目(5JJ)が登場してしまうので、プラモメーカーとしてもキット化しづらいんでしょうね。せめてSC57前期くらいプラモ化してほしいところです・・・。

では、いっちょやりますかね。



〜製作開始〜

製 作するキット(個体)です。通販で新品を買いました。このボックスアートは良いですね。R1のカッコ良さを良く描写できていると思います。上手いなぁ・・・

パーツ構成です。プラパーツは計5枠。フレームやスイングアームはメッキされていますねぇ。しめしめ。こりゃ塗装しなくて良さそう。もっとも、こだわるモデラーさんは一度メッキを剥がしているようです。うん、タミヤらしい上手い纏まり方だと思います。

デ カールです。カラーリングパターンは'98の'99の赤白と青、計4種のフレーバーが楽しめます。やはりレプリカやSSはカラフルで良いですねぇ。黒系も 精悍だけどさぁ。初代R1(4XV)はこの4パターンしかなかったからこれ以上でもこれ以下でもないでしょう。マフラー等のカーボンパターンがデカールで 上手く貼れるかちょい心配。今回は'98の紅白をチョイス。こりゃ、めでたい色です。





ま ずはいつも通り各パーツをババッと捌いてしまってから、各部の塗装に入ります。カウル類はサフを吹いてから赤/白を塗装し、デカール貼り→ラッカークリ アー→ウレタンクリアーの順で仕上げました。吹きっぱなしで砥ぎ出しは無し。かなりの厚化粧かも・・・。白はクレオスのGX1 クールホワイト、赤はC68 モンザレッドがバッチリで、デカールとも違和感が無しに見えます。

タミヤキット恒例?「塗り分け地獄」です。特にフロントフォークは
めんどくさいの極致です。タミヤさんのメカ物キットって全体的に極力パーツを一体化させる傾向だからエアブラシ派(筆塗りが苦手)にとってはマスキングの嵐。この辺がフレンドリーじゃないんだよなぁ・・・。ガンプラまでとは言わないまでも、将来的には改良の余地がありそうですね。それと、フロントフォーク内側に肉抜き穴は有りません。これはちょっと嬉しいです。
※手練れたバイク専門のモデラーさんだと、細部塗装は筆塗りで済ませる事が多いようです。

各パーツも
塗装してしまいます。というか、タミヤさんのキットは大抵は組み立てよりも”塗りが勝負”になります。実際、工程のほとんどを塗装に費やしています。 我慢我慢。これが終わればほぼこのキットはほぼ攻略完了です。






塗装のヤマを超えれば「爆釣タイム」です。めんどくさい塗装の事など忘れて一気に組んでしまいます。まずはエンジンです。初代R1はキャブ車ですね。インジェクションは3代目からだったですかね。

フレームをエンジンに取りつけます。極小ビスで固定しますが、極小すぎて付属のマイクロドライバーではナメ易いようなので、ゆっくり締め込みます。それとメッキパーツがあるのでプラ用接着剤の他にボンドのGクリアーを使いました。リア部も問題なく組みあがります。

マフラーとフロント部を組み込みます。いよいよ完成が近づいてきました。あともう一息です。


とはカウル類と保安部品を取り付ければハイ、完成というところの、最後の最後でアッパーカウルとサイドカウルのチリ合いが悪い事が発覚。寸法誤差というわけではなく、少しパーツが反っているようです。

最初は塗装厚によるものかと思いましたが、ネット上の他の方の作例でもこの箇所が指摘されているので、キット側の問題なのかも知れません。

ここは真鍮線で継ぐ、ベロを追加する、ドライヤーで強引に反りを直す・・・等々、対処法は幾つかあるとは思いますが、精神面で「フィニッシュ」モードだったので、しれっと惚けてこれでアガリとします。



〜完成〜












完成したR1。 う〜、かっちょいい・・・。実は私、どちらかというとヤハマは苦手なんですが、それでもこれは良いですねぇ。さすが「デザインとハンドリングのヤマハ」と二輪 ファンに称されるだけのことはあります。この現代にも通じるモダンなルックスと乾燥重量177s、150馬力のハイパワーで1998年の二輪 業界を掻き回しました。近年もヤマハさんのレース活動は絶好調のようです。

そういえばGSX-R1000の登場時、 なぜスズキ伝統の1100でないのか当 時は不思議でしたが、あれは750をベースにボアアップしたためで、750ベースでない完全新作ならR1に追従せずに1100だったのかも。そう思うと場合によってはリッ ターSSのスタンダードは1100になっていたのかもしれません。いや、どのみち1000でも1100でも怪物過ぎて手に負えないん だけどさ(笑)。

さて、今回の製作は寒い中での作業となり、なかなか進まず結構苦戦しました。実はあちこミスっているのです。だから最後のカウルのチリ合いなど気にならないんですね。それでも出来るとそれなりに見えてくるから不思議なもんです。手を入れた箇所はディスクブレーキディスクとマフラーバンドの穴あけのみ。マフラーバンドは塗装処理の方が良かったかもしれません。

ど うしようもない凡ミスもしました。ウレタンクリアーのコート時にどうにもコンプレッサーの具合が悪くユズ肌になりがちだったので、後で調べたらドレンカッ プのゴミ詰りによるエア抜けで、これは不覚。ウレタンクリアーを再度吹いてゴマ化しましたが、工期が遅れてしまいました。普段はメンテフリーの低圧機「し ずかご免」が主力機なもので、てっきりエアテックス故障か?と思いました。

その他にもホコリが付いたりとかデカールが破れたりフェンダーのボルトの塗り忘れと、気に入らない箇所の部分もたくさんあります。なので100点満点中65点の出来。しかしプラモ製作にドジはつきもので、とにかく妥協しないと完成しません。私自身、いい加減な性格に呆れながらも、そのお陰で目出度く完成となったのは何ともと、苦笑いしつつ今回の製作を終わりたいと思います。



2016年2月2日成。

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