F-16A
Fighting Falcon Hasegawa 1/72
ハセガワの1/72
F-16Aです。昨年(2014年4月)タミヤのF-16CJが発売された影響で、模型誌やプラモサイトで色々とF-16プラモが注目されている
ようです。だけどコレを忘れちゃいけません。てなわけで、つい反動的に定番ハセガワを製作しました。
1/72F-16のプラモは出来の良さならタミヤの
CJが最新で最高なんだけど、プロポーション、
ディテール、組み立て易さ、入手性、バリエーションなど「総合評価」でハセガワのキットは今だ高得点です。まさに現用機プラモの代表選手ような存在とい
えましょう。
キットの来歴については以前同社のF-16Cを作った時に紹介したの
で説明は略します。というか、とてもメジャーな
キットなので、お馴染みすぎて最近の模型誌で作例が取り上げられない程です。こんな作り易くて良いキットを「製作中」のまんま放り出す手はありません。どれ、サクッと完成させてみましょうかねぇ。
とその前に
今回はそのままではつまらないので現在売られている物で
はなく、85年当時モノをヤフオクで調達しました。このキットは後にB部品の胴
体下面がC型仕様に金型改修されてしまっているから、こだわるなら中古市場から調達すると良いです。
見分けるポイントは、右図赤丸で示したこ
のモールドがA型になっているかどうか。ただし三沢基地初期配備の機体とか(ブロック15S)過渡的なのはC型と同様になっているから注意したいです。
|
|
他にも当時モノと現行版を比較すると、色
々と細かい部分が追加されたりしていて、金型が改訂されていることが判ります。当時モノは脇のピトー管が入っていないようです。
ちなみにブラックホークの促販チラシが入っていました。。。
|
|
|
〜製作開始〜
今
回製作するキット(個体)です。85年頃のお品です。ヤフオクで入手しました。結構な年代モノではありますが、探せば案外出てきます。見分けるポイントは
前述の通り。小池絵師のボックスアートも秀逸。当時のキットとしてはハイレベル。前年リリースのフジミを市場から放逐してしまいました。
パーツ構成は今時のキットと違い、必要にして十分なシ
ンプルなもの。手慣れたモデラーさんなら3日ほどあれば完成させてくるでしょう。気軽に取り組めそうな雰囲気です。キャノピーはΩ形状にはなっていません
が、雰囲気は出ており1/72では十分です。それと細かいパーツがあるから鶴首ピン
セットは必須工具です。
デカールです。50thTFWのガンスモーク’83参加機と、 8thTFW司令官機、オランダ空軍機の3種のみ。現行品まで30年近く変更なし(!)。この3種だけではちょっと寂しく、これが本キットの唯一の泣き所?です。社外デカールもブロック15用だと今では極端に少なかったりします。
コ
クピットです。クレオス308番を吹いてデカールを貼り、前面パネルとサイドステックを付けて完成。デカールは細かいのでニス部をデザインナイフで除去しないと綺麗に貼れません。物が細かい
ですが焦らずのんびり作業すれば、まず失敗することはないでしょう(?)。シートはこの時点で接着しなくてOK。というかここで接着してしまうと後で
塗り分けがめんどくさい事になります。
胴体下面にフロアを接着します。主脚庫前後の隔壁も忘れないように、この時点で接着します。
この後、胴体上面をいきなり接着するのはNGです。逸る気持ちを抑え、いったん仮組して主翼との合いをチェックし、隙間や段差の原因となるバリを削り落と
します。光に透かしてみるとどの辺削ったら良いか判り易いです。素性の良いキッ
トだから5分程度で終わります。バルカン砲口を開口したい人は胴体上下接着前に裏からドリルで彫ると良いです。
胴
体上下を流し込み接着剤で本接着します。乾燥したら機首回りと胴体後部の合わせ目部分を軽くスポンジヤスリで均しておきます。この時、レドーム左右に飛び
出たAOAセンサーのモールドがぶっ飛びますが伸ばしランナーで後で再生するから気にしない。電撃防止帯はカッターでなぞって再現してみました。
主翼を取り付けます。仮組時にバリを処理したからピシャっと合います。この後、隙間に溶きパテを擦り込んで一体感を出します。
エアインテークASSYです。計5個のパーツからなります。側面パーツは左右前後で極力段差を無くして接着すると合わせ目処理が楽です。その他、垂直尾翼や燃料タンク、爆弾などを組み立てておきます。
機体その他を塗装します。ひたすらマスキングしては塗装の繰り返し。この辺の手間は他のキットと大差ありません。マークは箱絵の機体50thTFWとしました。30年位前のデカールにも関わらず、黄変やヒビ割れもなく普通に使えました。白浮き(シルバリング)が発生しますが気にせずどんどん貼り込んでいきます。乾燥後、半ツヤのクリアーをコートをすると溶剤が染み込んでシルバリングが消えます。
最後に各部を取り付けます。これまでの「イメージ」が机上に出現する瞬間です。この瞬間こそ飛行機プラモのハイライト。思わず「おお〜っ!」と感嘆すること請け合います。後は極小部やタッチアップをすれば無事完成、です。
〜完成〜
〜
完成したハセガワの1/72F-16A。久しぶりに作ってみた
感想としては、組み立て自体は非常に容易な部類でした。パーツ数や細部表現、プロポーション
もこのスケールでは必要十分といったところ。ちょっとスミ入れした方が良かったかも?知れません。
注
意点としてはC型の時と同様、ステンシルのマーク類がゴマ粒以下のサイズの物があるのと、インストの貼り付け指示も判り難い部分もあるから、出来れば同
社1/48のキットをお持ちの方はそちらも参考にされると良いと思います。あまり細かいのは無視しても良いかも知れません。
今回は無謀?にもF-16C(2機目)と同時製作したせいか作
業が進まず、各工程の仕上がり具合も中々思い通りにはいかなかったので、正直「しんどさ」も感じていました。それでもエイ・ヤーで完成させてしまえばそこ
そこ?に見えてしまうのだから不思議なものです。
いや〜満足満足。
2015年8月16日完成
|