F/A-18F
Super Hornet Hasegawa 1/72
ハセガワの1/72 F/A-18Fスーパーホーネットです。実機の説明は省きます。巷で
は”同世代のライバル機たちと比べてこれといった強みが無い”などと
ずいぶんな言われようですが、開発に手こずるF-35を尻目に着々と配備機数を延ばし、今やスパホ系は艦載機の代表選手といっても良い機体です。そうい
う意味ではもっと評価されても良いと思うんです。
いえね、レガホも含めてF/A
-18シリーズって少し気の毒
なキャラなんスよ。やはり始祖であるYF-17がコンペでYF-16に負けたっていうのを引きずっているのか、実機の世界じゃともかく、プラモ(あるいは
モデラー)の世界じゃ他のティーンシリーズ(F-14,15,16)に比べてや
や影が薄いというか、ちょっとイマイチな扱いを受けているんだよなぁ・・・。
実際、ヤフオクのプラモデル>航空機のページではホーネット系の絵は出てきません。
世界最強の米海軍で絶賛運用中である本機のプラモがですよ、変なカタチしてるってだけで目立っている震電だの日本じゃマイナー(?)なハリケーンよりも注目度が低いとは・・・こりゃまたずいぶんな仕打ちってもんですなぁ。
飛行機プラモコーナーbyヤフオク→
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たぶんヤフオクの担当者がよほどがF/A
-18系が嫌いなのでしょう。
が、逆に言うと注目度が低い分、狙い目でもあったりします。
とか、言いながら私自身、スパホのプラモは作るのはお初です(汗)。うっ・・・空モデル、特に現用ジェットは自分の専門分野するものとしてはこれはした
り・・・。むしろスパホはレガホよりスタイルが洗練されていて好みの機種なのに、なぜかプラモキットにはあまり食指が伸びなかった・・・あっ!原因は
たぶんアレだ!
ドラゴンウイングス ウォーバードシリーズ!(爆)
たしか2005年頃にダイキャスト完成品をしこたま買い込んだ反動で、スパホの模型はこれで満足してしまったのです。あの手の完成品模型は昨今は
良い値段するけど、昔はずいぶんお手頃価格だったから、調子こいてだいぶ集めたんだんよねぇ。このドラゴンの72スパホ完成品も定価¥5000。それをハ
セガワが輸入
販売してたんだよなぁ・・・。
それで、なんで作る気になったかというと、MA2020年11月号の定番キット特集で、スパホが
例のトップガン続編の主役メカってことで、品薄になったら適わんとその時何個か仕入れたのです。
で、「一つくらいは作ってみんべ」ってことで着工したのはよいが、どういうわけか工期がずるずるの延期になって完成に一年半か
かっちまいましたとさ。
いや実働10日くらいなんですが・・・なんとか映画公開前には出来上がりました・・・。
〜製作開〜
今回のキットです。普通に新品を買いました。ハセのスパホはけっこう売れ筋のよう
で、たびたび再生産されています。それでいて発売以来の値
段据え置き。もっとも定番のE17、E18はごく初期型の
Block1です。バリバリ現行のBlock2も型は起こされているようなのですが、そちらはデカール替え限定品でちょくちょく発売されます。
パーツ構成です。おおお〜っ。今どき(とはいっても20年選手だけ
ど)キットはこうなのか〜。プラモデラーの時間感覚からしたら、20年モノなんぞままだまだワカゾーです。2000年以降のキットなんて、こりゃあワクワクす
るぞお〜っ。
デ
カールです。VFA-102が2パターンとVFA-2が1パターンの計3種類。やっぱ米海軍機は派手でいいですねぇ。ステンシル類も72としては標準的な
感じ。こんなもんでしょう。
で、いきなり手を付けるその前に、台所用洗剤を薄く溶いたぬるま湯に少し漬け置き、脱脂処理。これは近年の国産キットでは必須作業ではありませんが・・・。やると少しキュキュッとするというか、プ
ラの出触りが違うんだよねぇ。
キャ
ノピーのランナーは保護するためにかなりゴツいです。それと”捨てピン(というらしい)”が多いですね。グ
レーのパーツにも捨てピンが結構見られます。ネットでちょっとしらべたらウエルドライン対策なんだとか。モデラー側にしてみたら一見邪魔に見える捨てピン
も、案外重要な重要な役割してするんですねぇ。
でわ早速作りましょう。まずはキャノピーの切り出しです。ゲート部を残すところまでニッパーでカットし、後は慎重にチマチマと良く切
れるデザインナイフでゲートを削いで行きま
す。それが計8箇所・・・って、のっけからめんどくさい(涙)。しかしここは焦ってもロクなことはありません。落ち着いてゆっくり処理します。クリアー
パーツの材質はクラック対策なのか、少し粘っこ
い樹脂のようです。
主要パーツを一通り切り出し、仮組みしてみます。合いはおおむね良さそうです。ただ割りがイーグルやファル
コン等に比べて若干複雑だから、変なところでしわ寄せあるかもしれませんねぇ。その辺りは組みながら適宜対応しますか。
コックピットです。インパネ類はシンプルなデカール仕上げ。昭和のテイスト。うんうん、72のコクピットはこれ位シンプルで十分なんョ。
で、コクピット挟み込んで機種を接着します。ストレーキ位置の関係で少し変わった割りですね。
機種と胴体下面を接着します。青丸箇所に少しスキマが出ますので溶きパテを擦り込んでおきます。それと若
干段差出ますが・・・気にしない。大丈夫です。完成したら大して目立たない部分です(ガチの方々は必死こいてパテ盛り成形されてるようです)。
胴体上面を接着します。なぜか機首にスキマが出ます。よく見たら前席計器盤と胴体上面(赤丸箇所)が少し干渉しているようです。機首は目立つ箇所だし、スキマ処理も面倒ですので赤丸部分をカリカリ削って機首がピッ
タリ合うように調整します。
エアインテーク左右を組みます。エアインテーク内側は胴体に接着後では塗装不可なのであらかじめ内側をC308で塗っておきました。
で、このエアインテーク内部の継ぎ目が何かと評判悪いんですよねぇ(笑)。っていうか、ここの処理をマジメにやるとスゲー大変です。なので今回はエポキシ接着剤摺り込んで綿棒で拭き、ハイお終い。大丈夫です。こんな奥まった箇所の
継ぎ目など、わざわざひっくり返して覗き込まなきゃ見る人は判りません。コンテストで上位狙うならともかく個人レベルで楽しむ分にはこれで十分。むしろこのようなつまらない箇所でパテ盛りペーパー掛けの無限ループにハマり込んだあげくお手付き品のままゴミ箱行き、などまさに愚の極致といえましょう。
とかいいながら・・・胴体下面パイロン用の開口(赤丸)するのど
忘れこいてました(涙)。いえね、結局は開けたのですが、ここは河野先生の「プラモデルSTEP UPテクニックガイド」を参考にさせてもらいました。
ちなみに同著にはE型の作り方をカラー写真付きで分かり易く解説しており、この手のハウツー本としてはかなりおススメです。
胴体後部もビミョーに合い悪い(?)です。単にすり合わせ調整が下手だっただけかもしれんけど、今となっ
てはよくわかりません(汗)・・・ここもテキトーに溶きパテ擦り込んどきます。
あとは機首左右の継ぎ目などを#1500で軽く均して
目立たなくしておきます。
で、
主翼を付けたら組工程はオシマイ、です。うーん、まあまあかな?
塗装です。上面C307/下面C308といったシンプルな迷彩パターン。ぶっちゃけ、実機写真とかだと単色グレーにしか見えない写真もあるけど・・・いちおう真面目に型紙使ってプシュ〜プシュ〜と塗り分けました。
チマチマとマスキング→塗装を繰り返し、細部もプシュプシュ塗装します。何気にこの工程が一番めんどくさいんですよねぇ。特に脚庫扉の赤フチが(汗)。終わったらエナメル黒でザーッとウオッシング
します。
デカール貼りです。VFA-2にしてみました。チマチマチマチマと・・・結局一日掛かりました。
仕上げに全体をC182半艶クリアーで整え、小物類を付ければ完成です。お疲れ〜っス。
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〜完成〜
完
成したハセの72スパホ。ふーん、スパホってこんなカタチしてたんだ。何だか良くわからんけどフツーにカッコ良いよね、これ。いやいや、これはかなり良い・・・見ているうちにあと何個か追加で積みたくななるような・・・って、これくらいで止めておこう。
ベースとなったレガホとどう違うのか気になり、以前作ったF/A-18Aとツーショットしてみました。なるほど〜、似てはいるけど違うといえば違う。要するにF4FとF6Fみたいなもんか(違う?)。軍用機も予算の都合とかで同じ系列の機体でも別ナンバーになったり、サブタイプになったりややこしいんすよね。
キットの方は、まあ、普通に作りやすい部類かな、と思います。ただ割りがちょっと変わっている
(?)ので各パーツの調整がポイントでしょうか。今回は結構横着したのであちこちスキマ段差出てしまいました。それでもまあまあ見れる程度には仕上がってくれるのだからハセガワさん緩急のつけどころ手慣れてるよね。
今回の製作は仕事忙しくなったりした関係で工期1年半も掛かかりましたが、実質は10日位です。にしても、だーいぶ放置したにもかかわらず、トップガン続編の方も公開が延期延期したおかげで、まさか公開前に完成するとは思わなんだ、です。
2022年4月16日完成。
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